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社長ブログ「明日への扉」

2014年04月17日

リニア新幹線

今日の投稿は、私の趣味趣向をご存じの方は、意外な意見に思われるかもしれません。

 

JR東海が東京-大阪間のリニア新幹線の、自費での建設を発表したことは、

ご存知のことと思います。

早ければ今年度中に着工し、名古屋まで2027年、大阪まで2045年の開業を目指すとのことです。

完成すれば名古屋まで40分、大阪まで67分。総工費は約9兆円とのこと。

大きなプロジェクトの少なくなった現代において、とても夢のある話だと思います。

私も最初は深く考えずに、そう思っていました。

 

ただ、冷静になってみると、果たしてよい結果が期待できるプロジェクトかどうか、

疑問を持つようになってきました。

JRとしては、リニア開業による乗客増を見込んで収支を弾いているはずです。

しかし、東京-大阪間で7割ものシェアを占めているのは、自前の東海道新幹線です。

つまり、自社内で利用客を奪い合う形になり、会社としての収入はそれほど増えないでしょう。

ターミナル駅の地下深い構造や、トンネルばかりの沿線を見ても、

他の交通機関からの転移は、あまり期待できなそうです。

もちろん、高速化や新幹線のなかった地域を通ることによる需要創出効果はあると思いますが、

東海道新幹線の時代と違い、倍になった輸送力を賄うほどの需要が出るとは思えません。

万が一、JR東海の経営が立ちいかなくなった場合、倒産→再生するにしても、

公共性が高いということで公的補助をするにしても、

一民間企業の判断の間違いが、関係ない人々の負担となってのしかかってくるでしょう。

将来世代に負担を先送りしてしまうことになりかねません。

 

また、老朽化した東海道新幹線のバイパスとしての機能もあるとのことですが、

それであれば、まったく違うシステムにして独立させるよりも、

東海道新幹線と乗り入れできるシステムにしておいたほうが、冗長性が出ます。

新幹線もリニアの開発を始めた頃とは違い、最高速度も320kmまで上がっています。

 

その他にも技術の完成度や環境への影響、エネルギーの負荷増大(新幹線の3倍必要)、

リニア技術の輸出の不確実性(高品質だが高価格の技術を買う国があるか)など、

懸念される点が多々あります。

それらが民間企業の企業判断だからという理由で、なんとなく不透明なまま、

結論ありきで突っ走ってしまっているように思います。

またそのため、表向きとは違う、ウラに大きな理由があるのではないかと思ってしまいます。

国家プロジェクト並みの巨額な投資であり、国民生活、社会活動のインフラとなる点からも、

国全体での冷静な議論が必要なのではないでしょうか。

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2014年04月17日 10:03 | パーマリンク | コメント (0) | トラックバック (0)

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